856年慈覚大師円仁が鳥海大権現蔵王権現を奉じた時とされています。鳥海山を御神体とする修験の拠点の1つとされ、奈曽の白滝が神域(鳥海山)と下界の境界線と見られていたようです。境内から奈曽の白滝を見下ろす事ができ神聖なところであることがわかります。境内の宝物館には、木造観世音菩薩像や木造狛犬をはじめ、県指定文化財が展示されています。例大祭ではチョウクライロ舞が舞われます。

木造観世音菩薩像

像高が3.6mもある巨大な一木観音です。右手は垂れ、左手はひじを曲げて蓮華を持っています。杉の一本造りらしく黒い年輪がはっきり見えます。県内の大型の一本造りの仏像として代表的なものです。制作時期は平安時代後期と言われています。

秋田県指定有形文化財<彫刻>

木造狛犬

木造の阿吽一対の狛犬です。ヤナギ材の一本造で、像高44cm。制作は室町時代と思われます。阿形像は目を見開いて口を開け、今にも吠え掛かりそうな姿で、吽形像はあごひき、愛らしさを感じます。

秋田県指定有形文化財<彫刻>