金浦港は、漁港のみならず、廻船の風待ち港でもありました。方角石は、船頭が雲のわきたつ方角と風向きを見定め、出航可否を判断するために用いられました。この方角石は、単材形で鳥海石を用い地中埋め込み式で、方位目盛を刻んだ部分のみを円形平滑に加工し、下部は荒削りになっています。方位目盛りに十二支の目盛が刻まれているのは、全国的にも珍しく、金浦港の歴史の古さを物語っています。 

にかほ市指定史跡
日本遺産「北前船寄港地」構成文化財